学生・研修医の方へ

 近代小児外科学は、20世紀前半に確立された診療分野で、わが国では欧米に遅れること10年ほどで幕を開けました。1964年の国立小児病院(現国立成育医療研究センター)を筆頭に全国に子どもを専門に治療する病院が開院し、さらに1975年に小児外科が一般診療科の一つとして標榜されるようになって、本邦の小児外科の診療・研究レベルは現在では世界の先端を走っていると思います。慶應義塾大学においては、本邦の草分けとして伝田俊夫先生、勝俣慶三先生が小児外科診療と研究の基礎を築かれ、国立小児病院(現国立成育医療研究センター)、都立清瀬小児病院(現都立小児総合医療センター)はじめ諸大学など、国内外の先端施設で世界的に活躍する多くの人材が輩出してきました。2003年には初代森川康英教授により小児外科学教室が開設され、今日に至っております。この間、手術により子どもの命を助け、子どもたちがより明るい未来への扉を開けるように、そして次世代の子ども達が元気な生を受けられるように、手術を受ける子どもの立場に立った学術研究と医療技術の向上を目指す基本理念は、一貫した本学の伝統であると思っております。この伝統は後進である私たちの大きな誇りであり、教室の小児外科診療、研究、教育の基本理念としてさらに次の世代に伝えて行くべきものと考えております
 黎明期以来、小児外科学は外科発生学に基づいた先天奇形の修復、小児腫瘍学などの大きな柱がありましたが、外科発生学は幹細胞治療や再生医療の方向へ発展し、小児腫瘍学は遺伝子レベルに向かっています。さらに今日では移植医療や、胎児治療、周産期から小児期、思春期、生殖医療をも包括した成育外科学まで範囲を拡げています。今日、関連諸分野の技術的進歩を受けて小児医療の枠組みも大きく変わりました。このような近年の医療体制の中では、小児外科医療や小児外科医の育成を、小児医療や外科医療全体の巨視的な視野で捉え、関連領域の診療科と広くより密な連携体制を構築してゆくことが重要であると考えております。慶應義塾大学病院においても、小児科、産婦人科、小児外科をはじめとした多くの子どもの外科系診療科が連携して総合的小児医療を行うクラスターが計画され、2014年秋に「周産期・小児医療センター」として病院内の専門ユニットが稼働を開始しました。新棟開設に伴う新たな小児医療のイノベーションを視野に入れ、小児外科は、胎児・周産期外科、小児がん外科、小児移植外科など、総合的な小児医療チームの一環として、さらなる先端的治療への挑戦を目指したいと思います。
 同時に小児期の病気をもって生涯的な、あるいはさらに次世代に及ぶ医療支援を要する、いわゆる“トランジション”の医療に関しても、臓器移植など最終的治療手段まで含めた総合的な診療体制で臨んでゆきたいと考えています。本学の伝統的な研究テーマである腸管蠕動の障害や、胆道閉鎖症などの肝疾患に対して、社会性の向上や安心して妊娠・分娩のできる療養環境を提供してゆきたいと思います。
 末筆になりますが、私たちの教室は、こうした小児医療のフロンティア領域へ、患者さんのために一緒に挑戦してくれる若い力を歓迎します。医療人を目指した原点に立ち戻って、ともに夢を追いかけてくれる人を待っています。

外科学教授(小児外科 診療科部長)
黒田 達夫

初期臨床研修医の皆様へ

研修体制

期臨床研修カリキュラムとは、将来、小児外科専門医をめざす医師のために必要とされる基礎的技術、学問を修得するためのプログラムです。このプログラムには、日本外科学会および日本小児外科学会で規定された研修内容を含んでいます。
プログラムの概要は、最初の2年間で、外科専門医取得に必要な小児病院を含む関連医療機関における臨床研修を行い、後半3年間は慶應義塾大学病院にて、臨床および研究を行う計5年間のプログラムです。後期臨床研修カリキュラムについての詳細は、研修体制のページをご覧下さい。

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仕事風景

小児外科研究グループのメンバーが、日々どのように仕事をしているかを、スナップ写真と共にご紹介いたします。

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海外留学

研修期間終了後は、小児外科医としてそれぞれの専門施設に小児外科専門スタッフとして派遣され、同時に国外留学の道も選択可能です。留学中のスタッフからのお便りもご紹介しています。

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学生・研修医の声

小児外科で研修をした初期臨床研修医の先生、臨床実習や自主学習で一緒に勉強してくれた学生さんたちの生の声をご紹介しています。

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