学生・研修医の方へ

学生・研修医の声 / 学生臨床実習の感想

小児外科の実習を終えて

 4月6日からの一週間、黒田教授をはじめとする小児外科教室の先生方、大変お世話になりました。新5年生の我々にとって、小児外科が初めての臨床実習となりました。臨床実習について何もわからず、うろたえていた我々に基本的なことから丁寧に教えてくださりありがとうございました。  初めての臨床実習ということで、逆に言えば比較対象がないのですが、この実習を通して小児外科に対して非常に興味を持ちました。もともと、外科領域に興味があったのですが、一つの治療がその子の何十年という人生を劇的に変えられるという点に興味を抱きました。例えば、下島先生の外来を見学させていただいたときに、何年も前に手術を受けた患者さんが、ある程度の障害を抱えながらも普通の日常を送っているという話を聞き、大変感激しました。また有効な治療法のない疾患に苦しむ患者さんについて、丁寧に説明してくださりながらも、なんとかしてあげたいという気持ちがにじみ出てしまう藤野先生の姿勢に、医師の在るべき姿を感じました。
 相手が小児ということで、入院患者も乳幼児が多かったりと、なかなか患者さんとのコミュニケーションをとるのが難しく、患者さんと接する機会が少なかったのは少し残念でしたが、その一方で手術室では実際に触診させていただいたり、術野に入って間近で見学させていただいたりと、とても貴重な経験を数多くさせていただきました。ただCCDカメラの調整にはもう少し工夫が必要かもしれません。 朝の集合がやや早めで、終了時刻もだいたい17時と、密度の濃いスケジュールに対して一部の学生からは忙しすぎるとの声があるかもしれませんが、個人的にはたった一週間しかない中で小児外科を学ぶには、むしろまだ少ないと感じました。ただそのように感じることができたのも、我々学生の質問に対して、お忙しいときでも丁寧にご教授してくださった小児外科教室の先生方の温かさがあったからだと思います。講義の際にも、小児外科教室はアットホームな雰囲気とおっしゃっていたと思いますが、まさにその言葉がぴったりで、まるで自分も教室の一員のような気持ちで実習に臨むことができました。
 たった一週間と非常に短すぎる期間ではありましたが、貴重なお時間を割いていただき本当にありがとうございました。

小児外科ポリクリ感想

 回診では、黒田教授が私たち学生に付きっきりでご指導に当たってくださり、疾患の病態やその治療、各患者さんの現在抱えている問題など多方面に渡って様々なことを教えて頂きました。座学では決して学ぶことのできないような臨床に即したことを学ぶことでき、感謝の気持ちと共に非常に充実感を感じております。
 また、担当症例を割り振られることで、その患者さんの疾患や治療法、患者背景にまで深く勉強することができ、とても良い機会となりました。そして実際に、教授回診や最終日の症例提示にて発表することで、将来必ず必要となってくるプレゼンテーションの能力を養うことができました。手術見学では、小児外科特有の希な疾患からヘルニアなどの一般的な手術まで幅広く学ぶことができました。
 最も小児外科のポリクリで満足している点は、輸液のクルズスです。これまで回ってきた各科で様々なクルズスを受けてきましたが、今回の輸液のクルズスが突出して勉強に、そして将来のためになりました。国家試験とは関係無い範囲ですが、輸液は臨床では必須の知識、手技であり、その基礎、応用を学習することができ、大変感謝しております。
 実習を終えてみて感じることは、小児外科医が個として動くのではなく、互いに連携をとって各患者の診療にあたっているのがとても印象的で、そのチーム医療の現場を目の前で体験することができ、大変嬉しく思いました。
 最後になりますが、黒田教授を始めとするご指導して下さった先生の方々に心より感謝申し上げます。誠に有り難うございました。

様々な小児疾患を学ぶことができました

 実習期間が1週間と非常に短かったですが、胆道閉鎖症や肥厚性幽門狭窄症、鼠径ヘルニア、リンパ管腫など様々な小児疾患を学ぶことができました。初日から手術を見学したり術野に入ったりすることができて、間近で疾患を見ることができたと思います。最後のクルズスで小児外科は一般消化器外科と呼吸器外科の小児バージョンだとおっしゃっていましたが、呼吸器疾患は殆ど見ることができず、それが少し残念でした。実習期間がたった一週間だったため仕方ないと思うのですが、色々な疾患を学ぶためにもできれば二週間に増やしていただければと思いました。
 クルズスや実習についてですが、他の科では教えてくれない輸液のクルズスがあったのがすごくびっくりしました。ですが、輸液については門川先生の輸液塾を受講していない人は殆ど何も知らないと思うので、学ぶ機会があることはすごくいいことだと思います。また、小児科や産科など周産期に興味があるので、子供特有の点滴のやり方やBLSなどを教えていただけたのもすごくよかったです。
 小児外科の先生方は皆優しく、他の科に比べて質問しやすい雰囲気でした。術野に入らせていただいた時も、基本的な手技や知識をしっかり教えてくださって非常に有意義な一週間となりました。丁寧にご指導いただき本当にありがとうございました。

臨床実習

 実習前のイメージは消化器や呼吸器に関する外科なのだろうといった曖昧なものでしたが、様々な勉強の機会をいただき小児外科の奥深さを実感することができたと思います。
病院実習では、手術・外来見学・検査・講義などたくさんのプログラムが組まれておりとても楽しく学ぶ事ができました。担当症例について熱心に指導していただいたり、現行の治療に加え進行中の研究についてもお話ししていただきました。
また、カリキュラム外の期間にも「いつでも来ていいよ」とお声掛けいただき、病棟での処置から手術まで、実習期間にチャンスがなかったことついても詳しく教えていただき非常に貴重な機会となりました。
 小児外科には子ども特有の成長変化が大きな要素であるように思います。健康な状態に近づくことを目指すだけでなく、心身の成長に合わせて治療を進めていく点に、子どもを診ることの魅力を感じました。
 慶應の小児外科はとてもアットホームな雰囲気があります。レジデントの先生からスタッフの先生まで、一緒に話し合い治療を進めていく様子には、先生方の団結感を強く感じました。
 さらに、慶應の先生も沢山いらっしゃる都立小児総合医療センターにて小児外科の実習をさせていただく機会もあり、大学とはまた違った役割があることを学びました。小児外科の分野の広さを実感し、「何年経っても飽きることがないやりがいのある仕事だよ」と語っていただいた事が印象的です。
 小児外科の先生方には大変お世話になりました。丁寧に御指導いただき、子どもに関する科への興味がさらに高まり、非常に貴重な時間となりました。ありがとうございました。

Copyright(c) Department of Pediatric Surgery, Keio University School of Medicine. All Rights Reserved.